百貨店やデパートでの買い物は、1回の支払いが数千円〜数万円になることが多い。コスメ、ファッション、ギフト、食品と、高額な買い物をする場所だからこそ、支払い方法によるポイント還元の差は大きくなる。
実は百貨店のキャッシュレス決済は、使い方次第で還元率5%以上を実現できるケースもある。一般的なクレジットカードの還元率が0.5〜1.0%であることを考えると、その差は歴然だ。
この記事では、百貨店で使えるキャッシュレス決済の種類と、お得に買い物するための支払い戦略を詳しく紹介していく。
百貨店で使えるキャッシュレス決済の種類
百貨店は他の小売店と比べてキャッシュレス対応が進んでおり、多くの決済手段が利用可能だ。
百貨店系クレジットカード
百貨店が発行する自社カードは、その百貨店での買い物に限り非常に高い還元率を誇る。年間の購入金額に応じて還元率がアップする仕組みが多く、よく利用する百貨店が決まっている方には最も有力な選択肢だ。
一般クレジットカード
Visa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Clubなど、主要なクレジットカードブランドはほぼすべての百貨店で利用可能だ。百貨店系カードほどの高還元は期待できないが、すべての店舗で使える汎用性がメリットになる。
ただ、百貨店ごとに自社カードを作っていくと、財布の中は一気に膨らむ。使う頻度の低いカードは普段の財布から抜いて、カードケースにまとめておくとレジでも迷わない。
QRコード決済・電子マネー
PayPayや楽天ペイ、Suicaなどのキャッシュレス決済も、百貨店内のテナントや食品フロアを中心に対応が広がっている。ただし、百貨店の直営フロア(化粧品やブランドショップなど)ではQRコード決済に非対応のケースもあるため、事前確認が必要だ。

主要百貨店のクレジットカードと還元率
ここからは、主要な百貨店系クレジットカードの特徴と還元率を紹介する。
三越伊勢丹グループ:エムアイカード
三越・伊勢丹で使える「エムアイカード プラス」は、初年度から5%の還元率が適用される。年間の購入金額に応じて還元率がアップし、年間100万円以上の利用で最大10%まで上がる。年会費は2,200円(税込)だが、百貨店での年間利用額を考えると十分に元が取れるカードだ。
高島屋:タカシマヤカード
高島屋での買い物が基本8%のポイント還元になるのがタカシマヤカードの強みだ。年会費は2,200円(税込)で、初年度は無料。高島屋での利用が多い方にとっては、還元率の高さが大きなメリットになる。
大丸・松坂屋:大丸松坂屋カード
大丸・松坂屋での買い物で基本5%のポイントが貯まる。さらにポイントアップ期間中は還元率が2%アップし、最大7%の還元を受けられるタイミングもある。年会費は初年度無料、2年目以降は2,200円(税込)だ。
東急百貨店:TOKYU CARD ClubQ JMB
東急百貨店での買い物で3.0%のポイント還元(食品は1.0%)が受けられる。TOKYU POINTとJALマイルが同時に貯まるため、旅行好きの方との相性がよい。年会費は初年度無料、2年目以降は1,100円(税込)。
- エムアイカード プラス:三越伊勢丹で5〜10%還元
- タカシマヤカード:高島屋で8%還元
- 大丸松坂屋カード:大丸・松坂屋で5〜7%還元
- TOKYU CARD ClubQ JMB:東急百貨店で3.0%還元

百貨店でポイントを最大化するテクニック
百貨店カード+ポイントカードの併用
百貨店系カードで支払いながら、dポイントカードや楽天ポイントカードなどの共通ポイントカードを提示できる場合がある。対応状況は百貨店やフロアによって異なるが、使える場合はポイントの二重取りが可能になる。特に食品フロアでは共通ポイントカードに対応しているケースが多い。
セール・ポイントアップ期間を狙う
百貨店ではカード会員向けのポイントアップキャンペーンが定期的に開催される。大丸松坂屋の「ポイントアップ特別ご優待会」や、三越伊勢丹の「エムアイカードポイントアップ」など、通常よりも高い還元率で買い物できる期間がある。まとまった買い物はこのタイミングに合わせるのが賢い方法だ。開催時期や還元率は年によって変わるため、最新の情報は各百貨店の公式サイトで確認してほしい。
とはいえ、百貨店ごとのカード・共通ポイント・キャンペーンを全部覚えておくのは骨が折れる。ポイントの集め方と使い方を整理した本を1冊読んでおくと、自分の生活動線に合う貯め方を決めやすくなる。
オンラインストアの活用
三越伊勢丹のオンラインストアでは、エムアイポイントワールドを経由すると楽天やユニクロなどのネットショップでもポイントが貯まる仕組みがある。百貨店の実店舗だけでなく、オンラインでもポイントを効率よく貯められることを覚えておこう。
百貨店のキャッシュレス決済で注意すべきポイント
ポイント除外ブランドに注意
百貨店系カードであっても、一部のハイブランド(シャネル、エルメス、ルイ・ヴィトン、グッチなど)はポイント付与の対象外となることがあります。高額商品を購入する前に、ポイント対象かどうかを確認しておくことをおすすめします。
食品フロアは還元率が下がることがある
百貨店系カードの高還元率は、主にファッションや化粧品などのフロアに適用されることが多い。食品フロアやレストランでは還元率が1%程度に下がるカードもあるため、利用する前にカードの還元率ルールを確認しておこう。
デパ地下で惣菜や生鮮品を買って帰ることが多いなら、持ち帰りの装備も地味に効いてくる。保冷機能のあるエコバッグを1つ畳んで入れておくと、寄り道してから帰る日でも気を使わずに済む。
年間利用額のステージ制に注意
エムアイカードなど一部のカードでは、年間利用額に応じて翌年の還元率が変動する仕組みを採用している。還元率の恩恵を最大限に受けるには、年間の利用計画を意識しておくことが大切だ。

百貨店系カードを持つべき人・持たなくてもいい人
百貨店系カードがおすすめの人
- 特定の百貨店で年間3万円以上買い物をする方
- 化粧品やファッションを百貨店で定期的に購入する方
- お中元・お歳暮などのギフト需要がある方
- 百貨店の会員限定イベントやセールに参加したい方
一般カードで十分な人
- 百貨店での買い物が年に数回程度の方
- 複数の百貨店を使い分けている方
- カードの枚数を増やしたくない方
百貨店での利用が少ない方は、基本還元率の高い一般カード(楽天カード、JCB CARD Wなど)の方がトータルのメリットが大きい場合もある。
よくある質問(Q&A)
Q. 百貨店でQRコード決済は使える?
百貨店内の食品フロアやテナントショップではPayPayなどのQRコード決済に対応しているケースがある。ただし、百貨店の直営カウンターやブランドショップでは非対応の場合も多いため、フロアやショップごとに確認が必要だ。
Q. 百貨店の友の会との違いは?
百貨店の「友の会」は、毎月一定額を積み立てて、満期時にボーナスが加算されるお買い物プランだ。たとえば月1万円×12か月で13万円分の商品券がもらえる場合、利回りは約8.3%になる。百貨店系カードとは仕組みが異なるが、確実に利用する予定がある方にはお得な選択肢のひとつだ。
友の会にしてもカードの還元にしても、判断のもとになるのは「自分がどこにいくら使っているか」という感覚だ。お金の考え方を扱った入門書を一度読んでおくと、こうした比較を自分の家計に当てはめて考えやすくなる。
Q. 百貨店カードの年会費は元が取れる?
たとえば年会費2,200円のカードで還元率5%の場合、年間44,000円以上の買い物をすればポイント還元額が年会費を上回る。百貨店で化粧品やファッションを定期的に購入する方なら、十分に元が取れるケースがほとんどだ。
Q. 外商カードとの違いは?
外商カードは百貨店の外商顧客向けに発行される特別なカードで、年会費が高い代わりに還元率やサービスが手厚い。一般的には年間100万円以上の利用がある方や、百貨店からの招待を受けた方が対象となる。まずは一般の百貨店カードから始めて、利用実績を積むのが現実的なステップだ。
外部リンク:エムアイカード公式サイト
外部リンク:タカシマヤカード公式サイト
まとめ
百貨店でのキャッシュレス決済は、一般のクレジットカードの還元率を大きく上回る百貨店系カードの存在が最大のポイントだ。よく利用する百貨店が決まっているなら、その百貨店の自社カードを持つだけで年間数千円〜数万円分のポイントが貯まる。
まずは自分がどの百貨店をよく使うかを振り返り、最適なカードを選んでみてほしい。百貨店の買い物がもっとお得に、もっと楽しくなるはずだ。

