ネット銀行の中でも口座数でトップクラスの楽天銀行。楽天カードや楽天市場を使っている人なら「楽天銀行も持っておいたほうがいいの?」と気になっている人は多いだろう。
結論から言うと、楽天経済圏を活用している人にとって楽天銀行はかなりお得な銀行だ。楽天証券との連携で普通預金金利がアップし、ATM手数料や振込手数料の無料回数も条件次第で増やせる。
一方で、楽天経済圏をまったく使わない人にとってはメリットが薄い面もある。この記事では楽天銀行のメリット・デメリットを率直に解説し、具体的な使い方まで紹介していくよ。

楽天銀行のメリット6つ
メリット1:マネーブリッジで普通預金金利がアップ
楽天銀行の大きな強みが、楽天証券との口座連携「マネーブリッジ」だ。これを設定するだけで普通預金金利が最大年0.38%にアップする。マネーブリッジの設定は楽天証券の口座を持っていれば無料ででき、投資をしなくても金利アップの恩恵を受けられるのがポイントだ。
さらに、楽天モバイルとの連携による「最強預金」を利用すれば、普通預金金利が最大年0.74%まで引き上げられる予定。楽天のサービスを複数使っている人ほどお得になる仕組みだ。詳細な条件は公式サイトで確認してほしい。
メリット2:楽天ポイントが貯まる
楽天銀行では振込や口座振替などの取引を行うと楽天ポイントが貯まる。「ハッピープログラム」にエントリーすることで、取引ごとにポイントが加算される仕組みだ。給与受取やATM利用などの日常的な取引でもポイントが貯まるので、コツコツ使っているだけでポイントが増えていく。
メリット3:ATM手数料の無料回数が多い
楽天銀行の「ハッピープログラム」では、残高や取引件数に応じてランクが決まり、ATM手数料の無料回数が変わる。
- ベーシック:なし
- アドバンスト:ATM無料月1回
- プレミアム:ATM無料月2回
- VIP:ATM無料月5回
- スーパーVIP:ATM無料月7回
残高10万円以上でアドバンスト、50万円以上でプレミアム、100万円以上でVIPにランクアップする。メインバンクとして使っていれば、自然にランクが上がっていくだろう。
ここまで読んで「ランクだの倍率だの、覚えることが多くて頭が追いつかない」と感じた人もいるだろう。楽天のサービスは互いに絡み合っているので、全体の地図をいちど紙の本で押さえておくと、あとから条件が変わっても自分で判断しやすくなる。
メリット4:楽天証券との連携で投資がラク
楽天証券で投資信託の積立やつみたてNISAを行う場合、楽天銀行からの自動入金(スイープ)が利用できる。銀行残高から自動的に証券口座に資金が移動するので、振込の手間がゼロ。投資のハードルが大きく下がるのは見逃せないメリットだ。
メリット5:楽天カードとの組み合わせで還元率アップ
楽天カードの引き落とし口座を楽天銀行に設定すると、楽天市場でのお買い物時のSPU(スーパーポイントアッププログラム)の倍率がアップする。日頃から楽天市場で買い物をしている人なら、楽天銀行×楽天カードの組み合わせでポイント還元率を底上げできる。
メリット6:口座開設がスマホで完結
楽天銀行の口座開設はスマホから申し込みが可能。本人確認書類をスマホで撮影してアップロードするだけなので、銀行窓口に出向く必要がない。口座開設手数料も維持費も無料だ。

楽天銀行のデメリット4つ
デメリット1:楽天経済圏を使わないとメリットが薄い
楽天銀行のメリットの多くは楽天のサービスとの連携によるもの。楽天カードも楽天市場も楽天証券も使わないという人にとっては、金利や手数料の面で他のネット銀行のほうが有利な場合がある。
デメリット2:ハッピープログラムの条件を満たさないと手数料が高い
ハッピープログラムのランクが低い(ベーシック)状態だと、ATM手数料の無料回数がゼロになる。セブン銀行やローソン銀行ATMでの利用時に手数料がかかるため、残高や取引件数を意識してランクを上げる必要がある。
ハッピープログラムのランクは毎月判定される。残高が条件を下回るとランクダウンしてしまうので、メインバンクとして使う場合は最低でも10万円以上の残高を維持しておくのがおすすめだ。
デメリット3:店舗窓口がない
楽天銀行はネット専業のため、窓口での対面相談ができない。チャットやコールセンターでのサポートは提供されているが、対面相談を重視する人には不向きだろう。
デメリット4:SPUの条件変更が多い
楽天のSPUは条件が頻繁に変更されることがある。以前はSPU対象だった項目が変更されたり、倍率が変わったりすることもあるため、常に最新のSPU条件を公式サイトでチェックしておく必要がある。
楽天銀行の使い方ガイド
口座開設から初期設定まで
- 楽天銀行の公式サイトまたはアプリから口座開設を申し込む
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)をスマホで撮影して提出
- 審査完了後、ログインIDとパスワードが発行される
- アプリをダウンロードしてログイン、初期設定を行う
- ハッピープログラムにエントリーする(無料)
- 楽天証券の口座も持っている場合はマネーブリッジを設定する
ハッピープログラムを最大限活用する
ハッピープログラムのランクを上げるには、残高を増やすか取引件数を増やすかの2つのアプローチがある。給与受取口座に設定する、楽天カードの引き落とし口座にする、少額でも積立投資を行うなど、日常の取引を楽天銀行に集約するのがランクアップの近道だ。
楽天ペイとの組み合わせ
楽天銀行の口座残高から楽天キャッシュにチャージして楽天ペイで支払うと、チャージ時と支払い時の2段階でポイントが貯まる。楽天カード→楽天キャッシュ→楽天ペイの流れでポイント二重取りができるのは楽天経済圏ならではの強みだ。
とはいえ、この「二重取り」の考え方は楽天だけの話ではない。チャージ元と支払い方法を分けてポイントを重ねる発想そのものを一冊で学んでおくと、他の決済でも応用が利くようになる。

楽天銀行と他のネット銀行を比較
住信SBIネット銀行との比較
住信SBIネット銀行(ドコモSMTBネット銀行)はSBI証券との連携やATMアプリの無制限無料が魅力。楽天証券をメインにしているなら楽天銀行、SBI証券をメインにしているなら住信SBIネット銀行と、使っている証券口座で選ぶのがおすすめだ。
auじぶん銀行との比較
auじぶん銀行はau経済圏との組み合わせで普通預金金利が最大年0.75%になる。金利の上限だけ見ればauじぶん銀行が上回るが、ポイントの汎用性や提携サービスの豊富さでは楽天銀行のほうが有利。自分がどの経済圏に軸足を置いているかで判断しよう。
PayPay銀行との比較
PayPay銀行はPayPayとの連携に特化しているが、ATM手数料の無料条件が厳しく、普通預金金利も楽天銀行のマネーブリッジ設定時と比べると見劣りする。トータルの使い勝手では楽天銀行に軍配が上がることが多い。
楽天銀行の注意点と失敗しないコツ
楽天カードの引き落とし口座を忘れずに設定する
楽天銀行を開設したら、楽天カードの引き落とし口座を楽天銀行に変更するのを忘れずに。これだけでSPUの倍率がアップするので、楽天市場での買い物がさらにお得になる。設定は楽天カードのアプリまたはマイページから簡単に変更できる。
振込手数料の無料回数を把握しておく
楽天銀行同士の振込は無料だが、他行宛の振込手数料はハッピープログラムのランクに応じて無料回数が異なる。無料回数を超えると手数料がかかるので、月に何回他行に振り込む必要があるか把握しておくことが大切だ。
定期的にランク条件を確認する
ハッピープログラムの判定条件は変更される場合がある。以前は対象だった取引が対象外になるケースもあるため、年に数回は公式サイトで最新の条件を確認しておくと安心だ。
楽天銀行はこんな人におすすめ
向いている人
- 楽天カード・楽天市場・楽天証券を使っている人
- 楽天ポイントを効率よく貯めたい人
- 普通預金金利を少しでも高くしたい人
- 投資と銀行をワンストップで管理したい人
向いていない人
- 楽天のサービスをほとんど使わない人
- 窓口で相談したい人
- ATMを頻繁に利用するが残高を多く持たない人
よくある質問(Q&A)
Q. 楽天銀行の口座維持費はかかる?
口座維持費は一切かからない。口座を作って放置しても費用は発生しないので、とりあえず開設しておくのもアリだ。
Q. マネーブリッジの設定は難しい?
楽天銀行と楽天証券の両方の口座を持っていれば、楽天銀行のサイトまたはアプリから数分で設定できる。特別な書類や手続きは不要で、ボタンひとつで連携が完了する。
Q. 楽天銀行でデビットカードは使える?
楽天銀行ではVisaまたはJCBのデビットカードが発行できる。年会費無料で、利用金額に応じて楽天ポイントが貯まる。口座残高の範囲内で使えるため、使いすぎを防ぎたい人にもおすすめだ。
Q. 他のネット銀行と併用できる?
もちろん併用可能。楽天経済圏での買い物やポイント管理は楽天銀行、それ以外の用途には別のネット銀行というふうに使い分けている人も多い。
Q. 楽天銀行のアプリは使いやすい?
アプリは残高照会・振込・ATMロック・取引明細の確認などが一画面でアクセスできるようになっている。楽天ポイントの残高もアプリ内で確認できるので、ポイント管理と銀行管理を一元化できるのが便利だ。生体認証にも対応している。
Q. 楽天銀行で住宅ローンは組める?
楽天銀行では住宅ローンも提供しており、変動金利・固定金利ともに選択できる。ネット完結で申し込みが可能なので、店舗に足を運ぶ必要がないのも利点だ。金利や手数料の最新情報は楽天銀行の住宅ローンページで確認してほしい。
Q. 楽天銀行からATMで出金する方法は?
楽天銀行のキャッシュカードを使って、セブン銀行・ローソン銀行・ゆうちょ銀行・みずほ銀行・三菱UFJ銀行などの提携ATMから出金できる。無料回数はハッピープログラムのランクによって異なるため、自分のランクを確認しておこう。
Q. 楽天銀行は法人口座も開設できる?
楽天銀行では法人口座の開設にも対応している。法人向けのサービスもあり、振込手数料の優遇や法人用のデビットカードなども利用可能。個人事業主やフリーランスの人にもおすすめだ。

楽天銀行の定期預金・外貨預金について
楽天銀行では円定期預金のほか、外貨預金にも対応している。円定期預金はキャンペーン時に金利が優遇されることがあるので、まとまった資金を預ける際はタイミングを見計らうのもひとつの手だ。
外貨預金は米ドル・ユーロ・豪ドルなど複数の通貨に対応しており、為替手数料もネット銀行ならではの低コストで利用できる。ただし、外貨預金は為替リスクがあるため、生活資金を全額投入するのは避けたほうがよい。余裕資金で運用するのが基本だ。
楽天証券での投資信託購入に楽天ポイントを使う「ポイント投資」もあるので、投資に興味がある人は楽天銀行と楽天証券をセットで活用するのがおすすめだ。
ただ、ポイント投資から一歩進んで新NISAまで踏み込むとなると、制度の枠や商品の選び方でつまずきやすい。手元に入門書を1冊置いて、用語を確かめながら進める人も多い。運用である以上、値動きによって元本を下回ることもある点は押さえておきたい。
まとめ
楽天銀行は楽天経済圏のユーザーにとっては非常に相性のいいネット銀行だ。マネーブリッジによる金利アップ、楽天ポイントの還元、楽天証券との連携など、楽天のサービスを使えば使うほどお得になる。
一方で、楽天経済圏を使わない人にとっては、ATM手数料の無料回数が条件付きだったり、メリットが限定的だったりするので、他のネット銀行と比較して検討するのがよいだろう。自分の生活スタイルに合った経済圏を選び、その経済圏のネット銀行をメインバンクにするのが賢い選択だ。
楽天銀行は口座開設が無料で維持費もかからないため、まずは開設してみてマネーブリッジの金利アップやハッピープログラムのポイント還元を体験してみるのもよいだろう。実際に使ってみて自分に合うかどうか判断するのが一番確実な方法だ。
楽天銀行の最新の金利やハッピープログラムの条件は楽天銀行公式サイトで確認できる。楽天証券との連携については楽天証券公式サイトも参考にしてほしい。ネット銀行の比較はダイヤモンドZAiの金利比較ページが役に立つ。

