キャッシュレス決済が普及した今、銀行口座も「ネット銀行」に切り替える人が増えています。メガバンクと比べて普通預金金利が高く、ATM手数料や振込手数料の無料回数が多いのがネット銀行の大きな魅力です。
ただし、ネット銀行は数が多く、それぞれ金利・手数料・付帯サービスが異なるため、どこを選べばいいか迷いがちです。ネット銀行選びで重要なのは「普通預金金利」「ATM・振込手数料の無料回数」「使っている決済サービスとの相性」の3つです。
この記事では、主要なネット銀行を金利・手数料・使い勝手の観点で比較し、タイプ別におすすめの銀行を紹介します。

ネット銀行を選ぶ際の3つのポイント
1. 普通預金金利
ネット銀行の普通預金金利は、証券口座との連携(マネーブリッジ等)を利用することでさらに優遇されるケースが多いです。記事執筆時点では、条件を満たすと普通預金金利が年0.3%〜0.5%近くになるネット銀行もあります。ただし金利は市場動向や日銀の政策金利によって変動するため、最新の金利は各銀行の公式サイトで確認してください。
2. ATM手数料・振込手数料の無料回数
ネット銀行は店舗を持たないぶん、コンビニATMの手数料無料回数や他行宛振込手数料の無料回数が充実しています。月にATMを何回使うか、振込は何回するかを把握しておくと、自分に合った銀行を選びやすくなります。
3. 使っている決済サービスとの相性
楽天ペイをよく使うなら楽天銀行、PayPayなら PayPay銀行、au PAYならauじぶん銀行というように、メインで使っている決済サービスと同じ経済圏の銀行を選ぶと、ポイント還元率のアップや資金移動のスムーズさでメリットがあります。
もっとも、金利や手数料の条件は各行がひんぱんに見直します。そのたびに比較記事を読み直すより、金利や手数料が何で決まるのかという土台を一度押さえておくほうが、条件が変わっても自分で判断できるようになります。お金まわりの基本を整理したい方は、入門書から始めるという手もあります。
主要ネット銀行の比較一覧
以下は記事執筆時点での主要ネット銀行の比較です。金利・手数料は変動するため、最新情報は各銀行の公式サイトで確認してください。
| 銀行名 | 普通預金金利(条件付き) | ATM無料回数/月 | 他行振込無料回数/月 |
|---|---|---|---|
| 住信SBIネット銀行 | 年0.30%〜0.31%(SBI証券連携時) | 2〜20回(ランクにより変動) | 1〜20回(ランクにより変動) |
| 楽天銀行 | 年0.38%(マネーブリッジ利用・1,000万円まで) | 最大7回 | 最大3回 |
| auじぶん銀行 | 条件付きで高金利(au PAY等との連携) | 最大15回 | 最大15回 |
| PayPay銀行 | 年0.20%程度 | 毎月1回無料 | 毎月1回無料 |
| SBI新生銀行 | 年0.30%〜0.55%(ステップアッププログラム) | 無制限(セブン銀行ATM等) | 最大10回 |
※金利・手数料は記事執筆時点の情報です。各銀行のキャンペーンや条件変更により変わる可能性があるため、最新の情報は公式サイトで確認してください。
ネット銀行の普通預金金利は日銀の政策金利に連動して頻繁に改定されます。記事の金利は記事執筆時点のものです。口座開設前に各銀行の公式サイトで最新金利を確認してください。
住信SBIネット銀行
SBI証券と連携した「ハイブリッド預金」で普通預金金利が年0.31%にアップします(記事執筆時点)。スマートプログラムという優遇制度があり、利用状況に応じてATM手数料・振込手数料の無料回数が月2回〜最大20回まで増えます。
こんな人におすすめ
- SBI証券で投資信託やNISAをやっている方
- ATMや振込を月に何回も使う方
- メインの銀行口座として幅広く使いたい方
住信SBIネット銀行はSBI証券との連携が最大の強み。NISA口座や投資信託をSBI証券で運用しているなら、資金移動がシームレスで非常に便利です。
楽天銀行
楽天証券との口座連携「マネーブリッジ」を設定すると、普通預金金利が大幅にアップします。記事執筆時点では、残高1,000万円までは年0.38%(2026年2月改定後)となっています。楽天経済圏を活用している方にとっては、ポイント還元や資金移動の面でメリットが大きい銀行です。
こんな人におすすめ
- 楽天カード・楽天ペイ・楽天市場を日常的に使っている方
- 楽天証券でNISAや投資信託を運用している方
- 普通預金金利を重視する方

証券口座との連携が前提になっている以上、口座を作ったあとに「で、何を買えばいいのか」で止まってしまう方も多いようです。つみたて投資は値動きのある商品を扱うため、制度や仕組みを理解してから始めたいところです。手元に1冊置いて確認しながら進めている方もいます。
auじぶん銀行
auじぶん銀行は、au PAY・auカブコム証券・au PAYカードなどとの連携で普通預金金利がアップする仕組みを提供しています。au経済圏のサービスを複数利用している方には、金利面で大きなメリットがあります。
こんな人におすすめ
- au PAY・auカブコム証券を使っている方
- Pontaポイントを中心に貯めている方
- ATM・振込の無料回数を重視する方
PayPay銀行
PayPay銀行は、PayPayへのチャージが手数料無料でスムーズに行えるのが特徴です。普通預金金利は他のネット銀行と比べるとやや控えめですが、PayPayをメインの決済手段として使っている方にとっては、資金移動の手軽さとPayPayとの連携の良さが大きなメリットです。
こんな人におすすめ
- PayPayを日常的に使っている方
- ネットオークションやフリマアプリの受け取り口座が欲しい方
- ビジネス用途(PayPay銀行はビジネスアカウントも充実)で使いたい方
SBI新生銀行
SBI新生銀行は、ステップアッププログラムにより普通預金金利や手数料無料回数が変わる仕組みを採用しています。セブン銀行ATMでの出金手数料が無制限で無料(条件あり)という点は、コンビニATMを頻繁に使う方にとって大きな魅力です。
こんな人におすすめ
- コンビニATMをよく使う方
- 高金利の定期預金を探している方
- SBI証券と連携して資産運用したい方

ネット銀行とメガバンクの違い
| 比較項目 | ネット銀行 | メガバンク |
|---|---|---|
| 普通預金金利 | 年0.2%〜0.5%程度 | 年0.20%程度 |
| ATM手数料 | 月数回無料が多い | 自行ATM無料、コンビニは有料が多い |
| 振込手数料 | 月数回無料が多い | 他行宛は有料が基本 |
| 店舗窓口 | なし(一部除く) | 全国に支店あり |
| 通帳 | なし(Web明細のみ) | あり |
| スマホアプリ | 充実している | 対応しているがやや遅れ気味 |
ネット銀行は店舗や通帳がない代わりに、金利や手数料でメガバンクを大きく上回ります。スマホで残高確認や振込ができるため、キャッシュレス生活と非常に相性が良いです。
裏を返すと、窓口も通帳もない分、スマホが使えない状態では残高確認も振込もできません。外出先で充電が切れると手も足も出なくなるため、小さめのバッテリーを1つ持ち歩いている方も多いです。
ネット銀行の口座開設手順
ネット銀行の口座開設は、スマホだけで完結するケースがほとんどです。一般的な手順を紹介します。
- 銀行の公式サイトまたはアプリから口座開設を申し込み
- 氏名・住所・生年月日などの個人情報を入力
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)をスマホで撮影してアップロード
- 審査完了後、キャッシュカードが自宅に届く(またはアプリですぐに利用開始)
- 初期設定(暗証番号・認証アプリの登録など)を完了
多くのネット銀行では最短翌営業日に口座が開設され、アプリから即日利用できるケースもあります。印鑑や通帳は不要で、すべてスマホアプリで管理します。
ネット銀行を選ぶ際の注意点
通帳がないことに抵抗がある方は注意
ネット銀行では紙の通帳は発行されません。入出金の履歴はすべてアプリやWeb上で確認します。紙の通帳に慣れている方は、最初は違和感があるかもしれませんが、スマホでいつでも残高が確認できる便利さに慣れると、紙の通帳には戻れなくなるという声も多いです。
メガバンクの口座は解約しなくてOK
ネット銀行に乗り換える際に、メガバンクの口座を解約する必要はありません。メガバンクは家賃や公共料金の引き落とし先として残しておき、ネット銀行をメインの貯蓄・決済口座として使い分けるのがスマートです。
ただし口座を分けるほど、どこにいくら入っているかが見えにくくなります。月に一度、口座ごとの残高と引き落とし予定を書き出しておくと、残高不足も防ぎやすくなります。アプリの数字だけでは把握しきれないという方には、紙に一覧化する方法もあります。
金利は変動するため定期的に確認を
ネット銀行の普通預金金利は、日銀の政策金利に連動して変更されることがあります。「口座開設時は金利が高かったのに、いつの間にか下がっていた」ということもあるため、半年に1回程度は金利を確認して、必要に応じて預け先を見直すことをおすすめします。
よくある質問(Q&A)
Q. ネット銀行は安全?
主要なネット銀行はすべて預金保険制度(ペイオフ)の対象で、1つの銀行につき元本1,000万円とその利息が保護されます。セキュリティ面でも、二段階認証やワンタイムパスワードの導入が進んでおり、メガバンクと同等以上のセキュリティ水準を備えています。
Q. ネット銀行は複数持つべき?
目的別に2〜3行持つのがおすすめです。たとえば「メイン口座は楽天銀行(金利重視)」「貯蓄用はSBI新生銀行(定期預金金利が高い)」「決済用はPayPay銀行(PayPay連携)」のように使い分けると、それぞれの強みを活かせます。
Q. ネット銀行で住宅ローンは組める?
住信SBIネット銀行やauじぶん銀行などは、ネット銀行の中でも住宅ローンに力を入れており、メガバンクと比べて低い金利で住宅ローンを提供しています。店舗での対面相談はできませんが、チャットやビデオ通話でのサポートに対応している銀行もあります。
Q. 給与の振込先にネット銀行は指定できる?
ほとんどのネット銀行は給与振込先として指定可能です。勤務先で指定可能な金融機関のリストに入っているか確認してください。給与振込をネット銀行に設定すると、ATM無料回数や振込無料回数がアップする優遇を受けられる銀行もあります。
まとめ
ネット銀行はメガバンクと比べて金利が高く、ATM・振込手数料の無料回数も充実しています。キャッシュレス決済をメインにしている方は、スマホアプリとの連携もスムーズなネット銀行との相性がよいです。
銀行選びで迷ったら、自分が使っている決済サービスや証券口座と同じ経済圏の銀行を選ぶのが基本です。金利は市場の動向によって変動するため、口座開設前に各銀行の公式サイトで最新の条件を確認してください。
参考リンク:住信SBIネット銀行 公式サイト / 楽天銀行 公式サイト / auじぶん銀行 公式サイト


