「iD」や「QUICPay」は、スマホやカードをかざすだけで支払いができるポストペイ(後払い)型の電子マネーです。事前のチャージが不要で、利用金額は紐づけたクレジットカードに後から請求される仕組みです。
使ってみたいけど「設定が難しそう」「どのカードで使えるの?」と感じている方も少なくないでしょう。実は、iDもQUICPayもスマホへの設定は数分で完了し、一度設定すればあとはかざすだけです。
この記事では、iDとQUICPayの違いから、iPhone・Androidそれぞれでの設定手順、対応するクレジットカードまで詳しく解説します。

iDとQUICPayの違い
iDとQUICPayはどちらもポストペイ型の電子マネーですが、運営会社と対応カードが異なります。
| 比較項目 | iD | QUICPay |
|---|---|---|
| 運営 | NTTドコモ | JCB |
| 決済タイプ | ポストペイ(後払い) | ポストペイ(後払い) |
| チャージ | 不要 | 不要 |
| 1回の決済上限 | 加盟店による | QUICPay:2万円 / QUICPay+:上限なし |
| 対応スマホ | iPhone(Apple Pay)、Android(おサイフケータイ) | iPhone(Apple Pay)、Android(おサイフケータイ) |
| 主な対応カード | dカード、三井住友カードなど | JCBカード、楽天カードなど |
iDとQUICPayの使い勝手はほぼ同じです。違いは「どのクレジットカードに対応しているか」で、自分の持っているカードがどちらに対応しているかで使い分けます。iDとQUICPayの両方に対応している店舗も多いため、どちらを選んでも困ることはほとんどありません。
iDの設定方法
iPhoneの場合(Apple Pay)
iPhoneでiDを使うには、Apple Payにクレジットカードを登録します。iD対応のカードを登録すると、自動的にiDとして利用できるようになります。
設定が済むと、買い物のたびにスマホをレジの前で出し入れすることになります。片手がふさがっている場面でも取り出しやすいよう、体に掛けておけるケースにしている方も少なくありません。
- iPhoneの「Wallet」アプリを開く
- 右上の「+」ボタンをタップ
- 「クレジットカードまたはデビットカード」を選択
- カメラでカード情報を読み取る(または手入力)
- カード発行会社の認証を完了する(SMS認証など)
- 「メインカードに設定しますか?」と表示されたら、必要に応じて設定
- 設定完了。Walletアプリのカード画面に「iD」のロゴが表示されていれば成功
Androidの場合(おサイフケータイ)
- Google Playから「iDアプリ」をインストール
- アプリを起動し、「はじめて「iD」を使う方」を選択
- 対応するカード発行会社を選択
- カード情報やアクセスコードを入力
- 設定完了。おサイフケータイ対応端末であれば、かざすだけで決済可能
Google Payでの設定
Android端末ではGoogle PayアプリからもiD対応カードを登録できます。Google Payアプリを開き、「支払い」からカードを追加するだけで設定完了です。

QUICPayの設定方法
iPhoneの場合(Apple Pay)
QUICPayもiDと同様、Apple Payにカードを登録するだけです。QUICPay対応のカードを登録すると、カード画面に「QUICPay」のロゴが表示されます。
- Walletアプリで「+」ボタンをタップ
- QUICPay対応のカード情報を読み取る
- 発行会社の認証を完了
- カード画面に「QUICPay」ロゴが表示されれば設定完了
Androidの場合(おサイフケータイ / Google Pay)
Androidでは、Google Payアプリからカードを追加する方法と、各カード発行会社のアプリから設定する方法があります。
- Google Payアプリを開く
- 「支払い」からカードを追加
- QUICPay対応のカード情報を入力
- 設定完了。端末をかざすだけでQUICPayとして決済可能
おサイフケータイ(FeliCa)に対応していないスマホでは、iD・QUICPayのタッチ決済は利用できません。特に海外メーカーのSIMフリー端末はFeliCa非搭載のモデルがあるため、購入前に対応状況を確認してください。
手持ちの端末がFeliCa非搭載だった場合、設定手順をどれだけ追ってもiD・QUICPayは使えません。買い替えを検討するなら、商品ページで「おサイフケータイ対応」と明記されたモデルを選ぶのが確実です。
iD対応のおすすめクレジットカード
dカード
年会費永年無料で基本還元率1.0%。iDの運営元であるNTTドコモのカードのため、iDとの親和性が抜群です。dカードはiDが標準搭載されているため、カードそのものをかざすだけでもiD決済が可能です。
三井住友カード(NL)
年会費永年無料で、セブン-イレブン・ローソンなどの対象店舗でスマホのタッチ決済をすると最大7%のポイント還元が受けられます(記事執筆時点。条件があるため公式サイトで確認)。iD対応で、Apple Pay・Google Payの両方に対応しています。
オリコカード THE POINT
年会費無料で基本還元率1.0%のカードです。iDとQUICPayの両方に対応しており、1枚で2つのタッチ決済が使えるのが特徴です。
QUICPay対応のおすすめクレジットカード
JCBカード W
年会費永年無料で基本還元率1.0%。QUICPayの運営元であるJCBのカードです。セブン-イレブンやスターバックスなどの特約店ではポイントが2倍以上になり、高還元率で利用できます。39歳以下の方が申し込み対象です。
楽天カード(JCBブランド)
年会費永年無料で基本還元率1.0%。JCBブランドを選べばQUICPayに対応しています。楽天市場での還元率アップもあり、楽天経済圏ユーザーに人気です。
セゾンカード各種
セゾンカードはQUICPay対応のカードが多く、Apple Payに登録するとQUICPayとして利用可能です。セゾンパール・アメリカン・エキスプレスカードはQUICPay利用で通常の4倍のポイントが貯まる特典があります。

iD・QUICPayの使い方(支払い手順)
iPhoneでの支払い手順
- Face ID搭載のiPhoneの場合:サイドボタンをダブルクリック → Face IDで認証 → 端末をリーダーにかざす
- Touch ID搭載のiPhoneの場合:ホームボタンに指を乗せたまま端末をリーダーにかざす
- レジで「iDで」または「QUICPayで」と伝える
- 「ピッ」と音がしたら決済完了
Androidでの支払い手順
- 画面ロックを解除した状態で端末をリーダーにかざす(アプリ起動不要な場合が多い)
- レジで「iDで」または「QUICPayで」と伝える
- 端末をリーダーにかざす
- 決済音が鳴れば完了
支払い時にアプリを開く必要がないのがiD・QUICPayの大きなメリットです。QRコード決済のようにアプリを起動→コードを表示する手間がなく、スピーディーに支払いが完了します。
iD・QUICPayをお得に使うためのコツ
ポイント還元率の高いカードを紐づける
iD・QUICPayで支払うと、紐づけたクレジットカードの還元率がそのまま適用されます。つまり、還元率1.0%のカードを登録すれば、タッチ決済1回ごとに1.0%分のポイントが貯まります。還元率の高いカードを選んで登録するのが、お得に使うための基本です。
コンビニ利用では三井住友カード(NL)が強力
三井住友カード(NL)をApple Pay・Google Payに登録してiDで支払うと、セブン-イレブン・ローソン・マクドナルドなどの対象店舗でポイント還元率がアップします(記事執筆時点で最大7%。条件があるため詳細は公式サイトで確認)。コンビニでの少額決済が多い方は、非常にお得な使い方です。
Apple Watchでの支払いも可能
Apple Watch Series 2以降のモデルでは、WalletアプリにカードをiD・QUICPayを追加してかざすだけで決済できます。スマホをポケットから出す手間すら省けるため、レジでのスピード感がさらにアップします。
よくある質問(Q&A)
Q. iDとQUICPayは両方設定できる?
Apple PayやGoogle Payに複数のカードを登録できるため、iD対応カードとQUICPay対応カードの両方を設定することは可能です。支払い時にどちらの電子マネーを使うかは、レジで「iDで」「QUICPayで」と伝えることで指定します。
Q. スマホの電池が切れたら使えない?
iPhoneの場合、iOS 12.0以降ではバッテリー残量がゼロになっても一定時間は「エクスプレスカード」に設定したSuicaなどが利用可能です。ただし、iDやQUICPayは認証が必要なため、電池が完全に切れると利用できなくなります。モバイルバッテリーの携帯をおすすめします。
Q. iD・QUICPayの利用限度額は?
ポストペイ型のため、紐づけたクレジットカードの利用限度額が上限になります。iDは加盟店ごとに1回の決済上限が設定されている場合がありますが、一般的には数万円以上の決済も可能です。QUICPayは「QUICPay+」対応店舗なら2万円を超える決済も可能です。
Q. カードの不正利用が心配なのですが
iD・QUICPayはスマホのロック解除(Face ID・Touch ID・PINなど)が支払い時に必要なため、スマホを落としても第三者に勝手に使われるリスクは低いです。万が一不正利用があった場合も、クレジットカードの不正利用補償が適用されます。
まとめ
iDとQUICPayは、クレジットカードをスマホに登録するだけで使えるポストペイ型の電子マネーです。チャージ不要でかざすだけで支払いが完了し、ポイントもクレジットカードの還元率がそのまま適用されます。
設定はiPhoneならWalletアプリ、AndroidならGoogle Payやおサイフケータイのアプリから数分で完了します。自分のカードがiDとQUICPayのどちらに対応しているかを確認して、今日からタッチ決済を始めてみてください。
参考リンク:iD 公式サイト / QUICPay 公式サイト / Apple Pay 公式サイト


