毎月の支出で一番大きいのが家賃。5万円、8万円、10万円…この大きな金額を現金や口座振替で払っているだけでは、ポイント還元のチャンスを逃している。
家賃をクレジットカードやスマホ決済で支払えば、毎月自動的にポイントが貯まる。年間で考えると数千〜1万ポイント以上になることも珍しくない。
ただし、全ての物件や管理会社がキャッシュレス対応しているわけではないし、注意点もある。この記事では、家賃をキャッシュレスで支払う方法とポイントを効率よく貯めるコツを解説していく。

家賃をキャッシュレスで支払う3つの方法
方法1:管理会社・大家のクレカ払い対応を利用する
もっとも直接的な方法は、管理会社や大家がクレジットカード払いに対応しているかを確認すること。対応している場合は、管理会社のWebサイトや入居者ポータルからカード情報を登録するだけで毎月カード決済になる。
大手の管理会社を中心に、クレカ払い対応は広がりつつある。物件の契約時に支払い方法を選べることも増えてきた。ただし、カード払いに対応している物件は全体の15%程度とまだ少数派なのが現状だ。
方法2:家賃保証会社経由でカード払い
家賃保証会社(保証会社)がクレジットカード決済に対応しているケースがある。入居時に保証会社を利用する契約になっていれば、保証会社の決済システムを通じてカード払いができる場合がある。
保証会社経由のカード払いは、大家や管理会社が直接カード払いに対応していなくても利用できるのがメリット。ただし、利用できるカードブランドが限定されていたり、手数料が加算されたりすることがあるので事前確認が必要だ。
方法3:家賃支払いサービスを利用する
管理会社がカード払い非対応でも、「家賃をカードで支払えるようにする」専用サービスを利用する方法がある。これらのサービスは、ユーザーがカードで支払った金額を代行で大家の口座に振り込んでくれる仕組みだ。
ただし、利用手数料がかかるケースが多い。手数料がカードのポイント還元率を上回ると損になるので、事前にシミュレーションが必要だ。
そもそも家賃は、毎月の支出のなかで最も大きい固定費だ。ポイントで取り返せる額と、住まいや契約そのものを見直して減らせる額では、桁が変わることもある。固定費の見直し方を順番に整理した本もあるので、家計全体から考えたい方はチェックしてみてほしい。
家賃の支払い方法を変更する場合は、必ず管理会社や大家に確認すること。勝手に支払い方法を変えるとトラブルの原因になる。また、クレカ払い時に手数料が上乗せされる場合もあるので、実質的なコストを計算しておこう。
家賃のカード払いでポイントはいくら貯まる?
家賃をクレジットカードで支払った場合のポイントシミュレーションを見てみよう。
| 月額家賃 | 還元率0.5% | 還元率1.0% | 還元率1.2% |
|---|---|---|---|
| 50,000円 | 年3,000pt | 年6,000pt | 年7,200pt |
| 70,000円 | 年4,200pt | 年8,400pt | 年10,080pt |
| 80,000円 | 年4,800pt | 年9,600pt | 年11,520pt |
| 100,000円 | 年6,000pt | 年12,000pt | 年14,400pt |
月8万円の家賃を還元率1%のカードで支払えば、年間9,600ポイント。10万円なら年間12,000ポイント。何もしなくても毎月自動的にポイントが積み上がっていく。
ただ、ポイントが自動で貯まるようになると、逆に毎月の支出を眺める機会は減っていく。家賃と一緒に引き落とされる管理費や保険料まで含めて、年に一度は紙に書き出して確認しておくと抜けに気づきやすい。手を動かして把握したい方は、家計簿を1冊使う方法もある。

家賃のカード払いに向いているクレジットカード
家賃の支払いに使うカードは、年会費無料かつ還元率が高いカードがベスト。また、家賃のような高額決済でも還元率が下がらないカードを選ぶことが重要だ。
選び方のポイント
- 還元率1%以上:家賃は金額が大きいので、0.5%と1%では年間で数千円の差がつく
- 年会費無料:固定費の支払い専用カードとして使うなら、年会費がかからないものが理想
- 利用限度額が十分:家賃+普段の買い物で限度額を超えないか確認。限度額の引き上げ申請もできる
- 家賃支払い時の還元率が下がらないか:一部のカードは公共料金や家賃で還元率が下がるので要確認
具体的なカードの還元率や年会費は変更される場合があるため、申し込み前に各カード会社の公式サイトで最新情報を確認してほしい。
家賃カード払いのメリット・デメリット
メリット
- ポイントが毎月自動的に貯まる:一度設定すれば、何もしなくてもポイントが蓄積される
- 支払い管理が楽になる:カードの利用明細に家賃が記録されるので、家計管理がしやすい
- カードの利用実績が積み上がる:利用実績が増えると、将来的にゴールドカードへの招待や限度額の引き上げにつながることも
- 払い忘れを防げる:カードの自動引き落としに設定しておけば、振込忘れの心配がない
デメリット
- 対応している物件がまだ少ない:全体の15%程度しかカード払いに対応していない
- 手数料がかかる場合がある:管理会社やサービスによっては、カード払い手数料が上乗せされる
- 利用限度額を圧迫する:家賃で限度額の大部分を使うと、他の買い物に影響が出ることも
- カードの支払いが遅れると信用情報に影響:家賃のカード払いが銀行口座の残高不足で引き落とせない場合、信用情報に影響する可能性がある
新居探しの際に確認すべきこと
これから引越しを考えている人は、物件探しの段階で「カード払い対応」を条件に入れるのがおすすめ。
- 物件情報サイトで「クレジットカード払い可」の条件で絞り込む
- 内見時に管理会社に「カード払いに対応しているか」を直接聞く
- 対応カードブランド(VISA・Mastercard・JCBなど)も確認する
- カード払いに手数料がかかるかどうかも忘れずに聞く
大手管理会社は対応が進んでいるので、物件選びの際にはカード払い対応を一つの判断基準にしてもいいだろう。
そして引越しが決まると、真っ先につまずくのが荷造りだ。段ボールを不動産会社からもらえるとは限らず、足りない分を近所で探し回ることになりやすい。サイズ違いがまとまったセットとガムテープを先に手配しておくと、当日までの段取りが楽になる。

家賃以外の住居関連費もキャッシュレスに
家賃本体だけでなく、住居に関する他の費用もキャッシュレスに切り替えるとポイント効率がさらに上がる。
初期費用(敷金・礼金・仲介手数料)
引越し時の初期費用をクレジットカードで支払える不動産会社も増えている。敷金・礼金・仲介手数料は合計で家賃の数ヶ月分になるので、カード払いにすればまとまったポイントが一気に貯まる。
火災保険料
賃貸契約時に加入する火災保険の保険料もカード払いが可能なケースがある。更新時にもカード払いを指定しておけば、毎年ポイントが貯まる。
賃貸まわりは、契約書・重要事項説明書・火災保険の証券と、いざというときに必要な紙が意外と多い。更新や退去のたびに探すことになるので、住まい関連の書類をまとめて1か所に立てておくと手間が減る。書類が散らかりがちな方は用意しておくとよい。
管理費・共益費
管理費や共益費が家賃とは別に発生する場合、こちらもカード払いの対象になることが多い。家賃と合わせてカード払いにすることで、ポイントの取りこぼしを防げる。
Q&A|家賃のキャッシュレス支払いでよくある質問
Q. 管理会社にカード払いを依頼したら対応してもらえる?
管理会社のシステムがカード決済に対応していない場合、個別に対応してもらうのは難しい。対応しているかどうかは管理会社のWebサイトや契約書で確認するか、直接問い合わせてみよう。
Q. カード払いで家賃が値上げされることはある?
カード決済には管理会社側に手数料(3%前後)がかかるため、カード払いだと家賃にその分が上乗せされるケースはあり得る。契約前に「カード払いの場合、家賃は変わりますか?」と確認しておこう。
Q. 家賃のカード払いは確定申告の経費にできる?
個人事業主やフリーランスで、自宅を事業にも使っている場合は家賃の一部を経費にできる。支払い方法がカード払いでも口座振替でも、経費にできるかどうかは支払い方法ではなく事業使用の実態で判断される。カードの利用明細は領収書代わりになるので、経費管理の手間が減るメリットもある。
とはいえ、家賃のうち何割を経費にするかという按分の考え方は、申告のたびに迷いやすいところだ。自宅兼事務所の扱いを具体例つきで解説した書籍もあるので、毎年の申告に不安がある方は手元に置いておくと確認しながら進められる。
Q. 家賃のカード払いでクレヒス(信用情報)は良くなる?
カードの利用実績(クレヒス)は適切に積み上がる。毎月の家賃を延滞なく支払い続ければ、カード会社からの信頼度が上がり、限度額の引き上げや上位カードへの招待につながる可能性はある。
まとめ|家賃のカード払いは「確認するだけ」の価値がある
家賃のキャッシュレス支払いは、対応しているかどうかを確認するだけで、年間数千〜1万ポイント以上の差が生まれる可能性がある。確認は管理会社に一本電話するか、Webサイトをチェックするだけだ。
現在カード払い非対応でも、引越し時にカード払い対応の物件を選べば、入居した瞬間からポイントが貯まり始める。家賃は毎月の最大出費だからこそ、キャッシュレス化の効果は大きい。
物件探しの際にはSUUMOやLIFULL HOME’Sなどの物件情報サイトでカード払い対応の条件を確認してみよう。カード選びは各カード会社の公式サイトで最新の還元率をチェックしてから決めてほしい。

