自動車税、固定資産税、住民税…毎年やってくる税金の支払い。「どうせ払うなら少しでも得したい」と思っている人は多いはず。実は、税金もキャッシュレスで支払うことでポイントを貯めることができる。
クレジットカード・スマホ決済・電子マネーなど、税金の支払い方法は広がっているが、それぞれにメリット・デメリットがある。特にクレカ払いは手数料がかかるケースがあるので、「本当にお得なのか」は計算してみないとわからない。
この記事では、税金をキャッシュレスで支払う方法と、それぞれの還元率・手数料を比較して、どの方法が一番お得かを解説していく。

税金のキャッシュレス支払い方法は5つ
税金(地方税)をキャッシュレスで支払う主な方法は以下の5つ。自治体によって対応状況が異なるので、お住まいの自治体の公式サイトで確認が必要だ。
1. スマホ決済アプリ(請求書払い)
PayPay・d払い・au PAY・楽天ペイなどのスマホ決済アプリで、納付書のバーコードやeL-QR(地方税統一QRコード)を読み取って支払う方法。
手数料がかからないのが最大のメリット。自宅にいながら支払いが完了するうえ、アプリによってはポイント還元もある。ただし、ポイント還元率やキャンペーンの有無はアプリや時期によって変わるので、支払い前に確認しよう。
2. クレジットカード(オンライン決済)
自治体の納税サイトや「地方税お支払サイト」からクレジットカードで支払う方法。カードのポイントが貯まるが、決済手数料(システム利用料)がかかるのがデメリットだ。
手数料の目安は自治体によって異なるが、たとえば1万円ごとに75円〜80円程度が加算されるケースが多い。還元率1%のカードの場合、手数料を差し引くと実質的な還元率は0.2%〜0.5%程度に下がることもある。
このように、キャッシュレスの損得は「還元率」だけでは決まらない。手数料や条件を含めて自分で計算できるようになると、税金以外の支払いでも判断を間違えにくくなる。お金まわりの基本を整理した入門書もあるので、土台から押さえたい方は見てみるとよい。
3. 電子マネー(コンビニ払い)
nanacoやWAONを使って、コンビニで税金の納付書を支払う方法。電子マネーへのチャージ時にクレジットカードのポイントが貯まるルートがある。
nanacoの場合、セブンイレブンのレジで納付書を出してnanacoで支払うだけ。nanaco払い自体にはポイントは付かないが、チャージに使ったカードのポイントが貯まる仕組みだ。ただし、nanacoにチャージ可能なカードは限定されているため、対応カードの確認が必要。
4. ペイジー(Pay-easy)
銀行のインターネットバンキングやATMから支払う方法。手数料はかからないが、ポイント還元もない。「とにかくコンビニに行きたくない」「手数料も払いたくない」という人向け。
5. 口座振替
銀行口座からの自動引き落とし。手数料なし、ポイント還元もなし。払い忘れを防ぎたい場合には有効。一部の自治体では口座振替に報奨金(割引)がつくケースもある。
支払い方法の比較表
| 支払い方法 | 手数料 | ポイント還元 | 場所 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| スマホ決済(請求書払い) | なし | アプリによる(0〜0.5%程度) | 自宅 | ★★★ |
| クレジットカード | あり(税額に応じて加算) | カードの還元率 | オンライン | ★★(高額なら要計算) |
| 電子マネー(nanaco等) | なし | チャージ時のカードポイント | コンビニ | ★★★ |
| ペイジー | なし | なし | オンライン/ATM | ★ |
| 口座振替 | なし | なし | 自動 | ★(払い忘れ防止向き) |
どの方法を選ぶにしても、税金は年に何度かまとまった額が出ていく支出だ。いつ・いくら払うのかを年間で書き出しておくと、直前になって慌てる場面が減る。手書きで管理したい方は、月ごとの予定を書き込める家計簿を使う方法もある。

税金別のお得な支払い方法
自動車税(毎年5月頃)
自動車税は年1回の支払いで、金額は排気量によって異なる(軽自動車で10,800円、普通車で30,000円〜110,000円程度)。金額が大きいため、ポイント還元の効果が大きい税金だ。
スマホ決済の請求書払いが手数料なしで手軽。eL-QR対応の納付書なら、PayPayや楽天ペイなどで自宅から支払える。セブンイレブンでnanacoを使って支払う方法も、チャージルート次第でお得になる。
クレカ払いは手数料がかかるため、税額と手数料を比較して計算すること。たとえば35,000円の自動車税をクレカ払いすると、手数料が約260円かかる。還元率1%なら350ポイント−260円=実質90円分のプラスという計算だ。
固定資産税(年4回)
固定資産税は年4回の分割払いが一般的。金額は物件によって大きく異なるが、年間で数万円〜数十万円になる。
こちらもスマホ決済の請求書払いが手数料無料で便利。クレカ払いの場合は、1回あたりの税額が大きいほど手数料の割合が下がるため、年払い(一括払い)でクレカ決済した方が手数料率が有利になるケースがある。
住民税(年4回または毎月)
会社員なら給与天引きだが、個人事業主やフリーランスは自分で支払う。年4回の普通徴収で、1回あたりの金額は所得によって変わる。
個人事業主やフリーランスの場合、住民税の額は前年の確定申告の内容で決まる。つまり申告のやり方を理解しておくことが、翌年の税額にそのままつながっていく。毎年の申告に不安がある方は、手順を一通り解説した書籍を1冊置いておくと確認しながら進められる。
住民税もeL-QR対応でスマホ決済の請求書払いが可能になってきている。対応状況はお住まいの自治体によるので、納付書にQRコードが印刷されているか確認しよう。
- クレカ払いの手数料は税額によって変動する。必ず支払い前に手数料額を確認すること
- スマホ決済で支払った場合、領収証書が発行されないことがある。車検用の納税証明書が必要な場合は、自治体によって別途手続きが必要なケースも
- 納付期限を過ぎると延滞金がかかる場合があるので注意
国税(所得税・消費税等)のキャッシュレス支払い
地方税だけでなく、国税(所得税・消費税等)もキャッシュレスで支払える。
国税のクレカ払い
国税庁の「国税庁公式サイト」の専用ページからクレジットカードで支払い可能。ただし、こちらも決済手数料がかかる(税額1万円ごとに約83円・税込)。
スマホ決済でのスマホアプリ納付
国税庁の「スマホアプリ納付」を利用すれば、PayPayやd払いなどで国税を支払うことも可能。こちらは手数料がかからないため、還元がある場合はお得だ。利用上限額は30万円まで。
支払い方法が増えるほど、納付書や控えの管理は雑になりやすい。届いた納付書、支払い済みの控え、納税証明書をひとまとめにする置き場所を決めておくと、車検や申告のときに探し回らずに済む。書類が散らかりがちな方は、立てて収納できるファイルボックスを使う手もある。

クレカ払いの手数料を取り戻すには
クレカ払いで手数料がかかる場合、還元率が手数料率を上回るカードを使うことがポイント。
たとえば手数料率が約0.8%(1万円あたり約80円)の場合、還元率1%以上のカードなら手数料を差し引いてもプラスになる。還元率1.2%のリクルートカードなら、さらに差額が大きくなる。
ただし、税金の支払いでは還元率が下がるカードもあるため、「公共料金・税金の支払い時の還元率」を事前に確認しておくことが大切だ。最新の還元率は各カード会社の公式サイトで確認してほしい。
Q&A|税金のキャッシュレス支払いでよくある質問
Q. スマホ決済で払ったら納税証明書はもらえる?
スマホ決済で支払った場合、コンビニで受け取る領収証書は発行されない。納税証明書が必要な場合(車検など)は、自治体の窓口で発行してもらうか、電子発行に対応しているか確認しよう。なお、車検では自動車税の納付確認が電子化されている地域も増えている。
Q. 分割払いとクレカ払いは別?
税金の分割払い(年4回など)はあくまで税額の分割。クレカ払いにした場合のカード側のリボ払い・分割払いとは別の話。税金は一括でカード決済し、カード側の支払いを1回払いにするのが基本だ。リボ払いにすると手数料が膨れるのでやめよう。
Q. ふるさと納税もキャッシュレスで支払える?
ふるさと納税は各ポータルサイト(ふるさとチョイス・楽天ふるさと納税・さとふるなど)でクレジットカード払いが可能。楽天ふるさと納税なら楽天ポイントも貯まるので、二重にお得だ。
ただし、ふるさと納税は控除の上限額や申請方法を外すと思ったほど効果が出ないこともある。上限の考え方やワンストップ特例の手続きを図解でまとめた本もあるので、仕組みから確認しておきたい方はチェックしてみてほしい。
Q. 税金を2つの支払い方法で分けて払える?
基本的に1枚の納付書につき1つの支払い方法。「半分をクレカ、半分をスマホ決済」といった分割はできない。固定資産税のように年4回の分割がある場合は、回ごとに支払い方法を変えることは可能だ。
まとめ|税金こそキャッシュレスでポイントを貯めよう
税金は年間で数万円〜数十万円にもなる大きな出費。キャッシュレスで支払うことで、現金払いでは得られないポイント還元を受けられる。
おすすめの支払い方法は、手数料がかからずポイント還元の可能性があるスマホ決済の請求書払いか、チャージルートを工夫した電子マネー払い。クレカ払いは手数料との兼ね合いを計算してから判断しよう。
自治体ごとの対応状況は「地方税お支払サイト」や各自治体の公式サイトで確認できる。納付書が届いたら、まずは対応している支払い方法をチェックするところから始めてみよう。

