首都圏の私鉄やバスを使う人にとって、PASMOは欠かせない存在だ。でも「チャージの方法がよく分からない」「モバイルPASMOとカード型PASMOの違いが分からない」という人も意外と多い。
実は、PASMOのチャージ方法は全部で6種類あり、それぞれにメリット・デメリットがある。この記事では、PASMOの基本的な使い方からチャージ方法の比較、モバイルPASMOの設定手順まで、まるっと解説していく。自分に合ったチャージ方法を見つけて、もっと便利にPASMOを使いこなそう。

PASMOとは?基本のおさらい
PASMOは、首都圏の私鉄・バス事業者が中心となって発行する交通系ICカードだ。東急、小田急、京王、東京メトロ、都営地下鉄など、首都圏のほとんどの電車・バスで利用できる。
さらに、Suicaと相互利用が可能なので、JR東日本の路線はもちろん、全国の交通系ICカードエリアでも使える。コンビニやスーパーなど、Suicaマーク・PASMOマークのある店舗での買い物にも利用可能だ。
- 発行元:株式会社PASMO(首都圏の私鉄・バス各社が出資)
- 使える場所:全国の交通系ICカード対応エリア+ICマーク付き店舗
- 残高上限:20,000円
- 種類:カード型PASMO、モバイルPASMO(iPhone・Android対応)
カード型PASMOを財布に入れっぱなしにしていると、改札のたびに財布ごとかざすことになって取り出しがもたつきがち。ICカードを1枚だけ入れられるパスケースを使っている人も多い。
PASMOのチャージ方法6種類を比較
PASMOのチャージ方法は主に6つ。それぞれの特徴を見ていこう。
1. 駅の券売機でチャージ(カード型)
PASMOマークのある駅の自動券売機に、カードを挿入して現金を投入する方法。1,000円単位でチャージでき、駅に着いたらすぐチャージできる手軽さが魅力だ。ただし、現金が必要な点と、駅でしかチャージできない制限がある。
2. バス車内でチャージ(カード型)
バスの運賃箱にPASMOを置いて、現金を投入すればチャージできる。1,000円単位が基本。バスをよく使う人には便利だが、混雑時は後ろの乗客を待たせてしまうことも。
3. コンビニのレジでチャージ(カード型・モバイル)
セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンなどの主要コンビニで、レジにて現金チャージが可能。1,000円単位で、PASMOカードをレジのリーダーに置いて「チャージしたい」と伝えるだけでOKだ。24時間営業のコンビニなら深夜でもチャージできるのがメリット。
4. セブン銀行ATMでチャージ(カード型・モバイル)
セブン銀行ATMの所定のリーダーにPASMOを置けば、1,000円単位で現金チャージできる。コンビニレジに並ぶ必要がなく、ATMの画面操作で完結するので楽だ。
5. モバイルPASMOアプリでクレカチャージ
モバイルPASMOを使っているなら、アプリ内でクレジットカードから即座にチャージできる。場所も時間も選ばず、24時間いつでもチャージ可能。これが一番便利な方法だ。対応ブランドはVisa、Mastercard、JCB、American Express、Dinersの主要5ブランド。記名式PASMOなら最大30,000円までチャージできる。
6. オートチャージ(対象クレジットカード限定)
東急カード、小田急OPクレジット、京王パスポートカードなどの私鉄系クレジットカードを登録すると、改札入場時に残高が設定金額を下回ったら自動チャージしてくれる。チャージ忘れのストレスから解放される。

モバイルPASMOの始め方・設定手順
モバイルPASMOを使えば、スマホだけで改札も買い物もできるようになる。設定手順を見ていこう。
iPhoneでモバイルPASMOを始める方法
- App Storeから「PASMO」アプリをダウンロード
- アプリを開き、「PASMOを発行する」をタップ
- 「記名PASMO」か「無記名PASMO」を選択(記名PASMOがおすすめ)
- 記名PASMOの場合は氏名・生年月日を入力
- 初回チャージ金額を設定して、クレジットカードで決済
- Apple Payに追加されて設定完了
記名PASMOをおすすめする理由は、紛失時に再発行して残高を引き継げるからだ。無記名PASMOは残高の復旧ができないので注意しよう。
AndroidでモバイルPASMOを始める方法
- Google Playから「モバイルPASMO」アプリをダウンロード
- アプリを開き、新規発行を選択
- 会員登録(メールアドレス・パスワード設定)
- 記名式を選び、氏名・生年月日を入力
- クレジットカードでチャージして利用開始
Androidではおサイフケータイ対応機種が必要だ。Google Pixel、Xperia、AQUOSなど、最近のAndroidスマホならほぼ対応している。端末が対応しているかは、設定アプリの「接続」メニューにNFCの項目があるかどうかで判断できる。
カード型PASMOをモバイルに移行する方法
すでに使っているカード型PASMOを、そのままモバイルPASMOに移行することもできる。PASMOアプリの「お手持ちのPASMOを取り込む」から手続きすれば、残高も定期券情報もそのまま引き継がれる。取り込み後のカードは使えなくなるが、デポジット500円分は電子マネー残高に加算される。
ただ、モバイルに一本化すると気になるのがスマホの電池だ。残高があっても端末が落ちれば改札を出られないので、通勤カバンにモバイルバッテリーを1つ入れておくと安心という声は多い。
PASMOの定期券を購入する方法
モバイルPASMOなら、アプリ上で定期券の購入も可能だ。駅の窓口に並ぶ手間が省ける。
- PASMOアプリを開き「定期券」メニューを選択
- 通勤定期か通学定期かを選ぶ
- 乗車駅・降車駅・経由路線を入力
- 期間(1か月・3か月・6か月)を選択
- クレジットカードで決済して購入完了
複数の鉄道会社をまたぐ連絡定期券にも対応しているので、私鉄とメトロを乗り継ぐ通勤ルートでも問題なく使える。

PASMOのポイントサービスを活用しよう
PASMOには独自のポイントサービスがいくつかある。知らないと損するので、チェックしておこう。
東急線のノッテチャージ
東急電鉄が提供するサービスで、東急線に乗るだけで自動的にPASMOにチャージされる仕組み。TOKYU CARDと紐付けることで利用できる。
メトポ(東京メトロ)
東京メトロの「メトポ」に登録すると、東京メトロに乗るたびにポイントが貯まる。貯まったポイントはPASMOにチャージできるので、通勤でメトロを使う人は登録しておいて損はない。メトポの登録はメトポ公式サイトから無料で行える。
バス特(バス利用特典サービス)
PASMOでバスに乗ると、利用金額に応じてバスチケット(バスポイント)が自動的に付与される。1,000円利用ごとに100円分のバスチケットが貯まり、次回のバス運賃に自動で充当される仕組みだ。特に手続き不要で自動的に適用されるのがうれしい。
こうしたポイント制度は、交通系ICだけでなくクレカや決済アプリ側にもそれぞれ用意されている。どこを組み合わせると無駄がないのかを一度整理したい人は、ポイ活の入門書で全体像をつかんでおくのも手だ。
PASMOで買い物する方法とお得な使い方
PASMOは電車やバスに乗るだけのカードではない。全国の交通系ICカード対応店舗で電子マネーとして買い物にも使える。コンビニ、スーパー、ドラッグストア、飲食チェーンなど対応店舗は幅広い。
支払い方法はシンプルで、レジで「PASMOで」と伝えてリーダーにかざすだけ。モバイルPASMOなら、スマホをかざすだけで支払いが完了する。現金を数える手間がなく、お釣りも出ないのでスピーディーだ。
お得に使うコツとしては、チャージにクレジットカードを使うことでクレカのポイントを二重取りできる点がある。例えば還元率1%のクレジットカードからモバイルPASMOにチャージし、PASMOで買い物すれば、100円あたり1ポイントが貯まることになる。直接現金でチャージした場合はこのポイントがつかないので、クレカチャージを習慣にするだけで年間数千円分のポイントが貯まる計算だ。
PASMOのエクスプレスカード設定(iPhone)
iPhoneでモバイルPASMOを使う場合、Apple PayのエクスプレスカードにPASMOを設定しておくと、認証なしで改札をタッチ通過できるようになる。設定方法は以下の通りだ。
- iPhoneの「設定」アプリを開く
- 「WalletとApple Pay」をタップ
- 「エクスプレスカード」を選択
- PASMOを選んでオンにする
この設定をしておけば、スリープ状態のiPhoneをそのまま改札にかざすだけで通過できる。Face IDやTouch IDの認証操作が不要なので、朝のラッシュ時でもスムーズに改札を通れる。なお、エクスプレスカードに設定できるのは交通系ICカード1枚のみ。SuicaとPASMOを両方持っている場合は、メインで使う方をエクスプレスカードに設定しよう。
改札でも買い物でもスマホを出す回数が増えると、気になってくるのが落下や置き忘れだ。スマホショルダーで体に掛けておけば、両手がふさがっていても改札の前で慌てずに済む。
PASMOでよくある質問
Q. PASMOとSuicaの違いは?
発行元が異なる(PASMO=私鉄・バス系、Suica=JR東日本)が、使える場所はほぼ同じ。どちらを選ぶかは、普段よく使う路線のポイント特典で判断するのがベスト。東急やメトロユーザーならPASMO、JR東日本ユーザーならSuicaがお得だ。
Q. モバイルPASMOの対応機種は?
iPhoneはiPhone 8以降、Androidはおサイフケータイ対応機種で利用可能だ。記事執筆時点でiOS 16以降、Android 10以降が推奨されている。詳細はモバイルPASMO公式サイトで確認してほしい。
Q. チャージ残高の上限は?
カード型・モバイルともに残高上限は20,000円だ。ただし、モバイルPASMOの記名式の場合、1回のチャージ上限は30,000円までだが、残高が20,000円を超えるチャージはできない。
Q. PASMOの有効期限はある?
最後の利用日から10年間が有効期限だ。10年間一度も使わないと失効してしまうので、長期間使わない場合は注意しよう。モバイルPASMOの場合は定期的にアプリを起動していれば問題ない。
Q. PASMOで新幹線に乗れる?
PASMOだけでは新幹線の改札は通れない。ただし、スマートEXやモバイルSuica特急券と連携させることで、一部の新幹線区間でICカードを使った乗車が可能になるケースもある。新幹線をよく使うなら、スマートEXの登録も合わせて検討するのがおすすめだ。
Q. 子供用PASMOはモバイルで作れる?
記事執筆時点では、小児用PASMOもモバイルPASMOで発行可能だ。保護者のスマホでアプリをダウンロードし、小児用PASMOを選択して発行する流れになる。12歳になる年度の3月31日まで利用でき、子供料金で自動改札を通過できる。
Q. 機種変更のとき残高は引き継げる?
モバイルPASMOの場合、旧端末でPASMOの退避(サーバーに預ける)操作を行い、新端末のPASMOアプリで再設定すれば残高・定期券情報ともに引き継げる。操作を忘れて旧端末を初期化してしまった場合でも、PASMOのサポートセンターに連絡すれば復旧してもらえることが多い。
まとめ:PASMOは使い方を知るだけでもっと便利になる
PASMOは、チャージ方法を知っているだけで日々の利便性が大きく変わる。カード型PASMOをそのまま使い続けている人は、ぜひモバイルPASMOへの移行を検討してみてほしい。24時間どこでもクレカチャージができて、定期券の購入もアプリ内で完結する。
さらに、メトポやバス特などのポイント制度を活用すれば、通勤・通学の交通費を実質的に節約できる。クレカチャージでポイントを二重取りする方法も合わせれば、年間で数千円以上のリターンになることも珍しくない。まずはPASMOアプリをダウンロードするところから始めてみよう。
参考リンク:PASMO公式サイト / モバイルPASMO公式サイト


