高速道路の料金所をスムーズに通過できるETCカード。料金所で現金を用意する手間がなくなるだけでなく、深夜割引や休日割引が自動で適用されるのも大きな魅力だ。「できれば年会費も発行手数料もかからないETCカードがいい」と考えている方は多いはずだ。
実は、ETCカードの年会費と発行手数料がどちらも無料になるクレジットカードは複数ある。しかも、カード本体の年会費も無料で高還元率という優秀なカードが揃っている。この記事では、ETCカードを無料で作れるおすすめのクレジットカードを紹介するとともに、ETCカードの選び方や活用術についても解説していく。

ETCカードの費用は3種類|チェックすべきポイント
ETCカードにかかる費用は、主に以下の3つに分かれる。
- ETCカードの年会費:毎年かかる維持費。無料〜550円(税込)程度が一般的
- ETCカードの発行手数料:カード新規発行時にかかる費用。無料〜1,100円(税込)程度
- クレジットカード本体の年会費:ETCカードの親カードとなるクレジットカードの年会費
この3つがすべて無料のカードを選べば、ETCカードの維持にかかるコストはゼロになる。高速道路をたまにしか使わない方でも、持っているだけでコストがかからないので安心だ。
ETCカードが完全無料のおすすめクレジットカード
JCB CARD W|ETC年会費も発行手数料も無料
JCB CARD Wは18歳〜39歳限定のカードで、カード本体・家族カード・ETCカードのすべてが年会費永年無料。ETC利用分にもポイントが付与され、還元率は1.0%となる。発行手数料もかからないため、完全無料でETCカードが手に入る。Amazonやスターバックスなどの優待店ではさらにポイントがアップするので、日常使いのメインカードとしても優秀だ。
楽天カード|ETC年会費は条件付き無料
楽天カードは本体年会費永年無料で基本還元率1.0%。ETCカードの年会費は通常550円(税込)だが、楽天PointClubのダイヤモンド・プラチナ会員であれば無料になる。発行手数料は無料。ETC利用分も100円につき1ポイントが付与されるので、楽天ユーザーなら効率よくポイントが貯まる。なお、楽天プレミアムカードやゴールドカードならETCカードの年会費も無条件で無料になる。
Orico Card THE POINT|高還元率でETC完全無料
Orico Card THE POINTはカード本体もETCカードも年会費・発行手数料ともに永年無料。入会後6か月間はポイント還元率が2.0%にアップするため、ETCカード利用分も含めて効率よくポイントを貯められる。通常時の還元率も1.0%と高水準で、オリコモール経由のネットショッピングではさらにポイントがアップする。
三井住友カード(NL)|ETC初年度無料・翌年以降は条件付き
三井住友カード(NL)は本体年会費永年無料。ETCカードは初年度年会費無料で、翌年以降は前年に1回以上のETC利用があれば無料になる(利用がない場合は550円/税込)。発行手数料は無料。対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元のメリットがあるため、普段使い+高速道路利用の両方をカバーしたい方に向いている。
イオンカード|ETC完全無料でイオンユーザーに嬉しい
イオンカードはカード本体・ETCカードともに年会費・発行手数料が永年無料。ETCゲートでの車両損傷を補償する「ETCゲート車両損傷お見舞金制度」が無料で付帯しているのも特徴だ。万が一ETCゲートのバーで車が傷ついた場合に、年1回5万円までの見舞金が出る。イオングループでの買い物が多い方はポイントも効率よく貯まる。
ここまで見てきたように、同じ「年会費無料」でもETCカードの条件はカードごとに違う。年会費や手数料、ポイント還元の仕組みを一度まとめて押さえておくと、ETCカードに限らず自分で比較する軸ができる。仕組みから解説した入門書も出ているので、判断材料のひとつとして手元に置いておく手もある。

ETCカードを選ぶときに見るべきポイント
ポイント還元率をチェック
ETCカードで高速道路料金を支払うと、クレジットカードのポイントが貯まる。還元率はカードによって異なり、0.5%〜1.0%が一般的だ。年間の高速料金が多い方ほど、還元率の差が大きな金額差になる。例えば年間10万円の高速料金を支払う場合、還元率0.5%なら500ポイント、1.0%なら1,000ポイントと倍の差がつく。
ETCカードの発行枚数
家族それぞれに車がある場合、複数枚のETCカードが必要になることもある。セゾンカードのように1枚のクレジットカードでETCカードを5枚まで無料発行できるカードもあるので、家族構成に合わせて選ぶとよい。
一体型か分離型か
ETCカードにはクレジットカードと一体型のものと、別々に発行される分離型のものがある。一体型はカードが1枚で済むが、車載器に差しっぱなしにするとセキュリティリスクがある。分離型なら、ETCカードだけを車に残してクレジットカードは持ち歩けるので、安全面では分離型がおすすめだ。
ETCカードの高速料金割引を活用しよう
ETCカードを使うと、高速道路料金の各種割引が自動的に適用される。主な割引制度を紹介する。
深夜割引(0時〜4時)
午前0時から4時の間にETCで高速道路を利用すると、対象区間の料金が30%割引になる。長距離を走る場合は深夜に出発するだけでかなりの節約になる。
休日割引
土日・祝日に地方部の高速道路をETCで利用すると、30%割引が適用される。行楽シーズンのドライブにはぜひ活用したい割引だ。ただし、東京・大阪の大都市近郊区間は対象外なので注意が必要。
ETCマイレージサービス
ETCマイレージサービスに無料登録すると、ETC利用額に応じてポイントが貯まり、貯まったポイントを高速道路の通行料金に還元できる。クレジットカードのポイントとは別に貯まるため、実質的にポイントの二重取りが可能だ。ETCカードを作ったら、ETCマイレージサービスへの登録も忘れずに行おう。
こうした「取りこぼしを減らす」考え方は、高速料金だけでなく日々の買い物の支払いにもそのまま応用できる。ポイントの貯め方や使いどころを体系的にまとめた書籍もあるので、気になる方はチェックしてみてほしい。

ETCカードのお得な使い方|知っておきたい節約テクニック
ETCカードをただ高速道路の支払いに使うだけではもったいない。ここではさらにお得に使うための節約テクニックを紹介する。
クレジットカードの還元率が高い日に高速を利用する
クレジットカードによっては、特定の日にポイント還元率がアップするものがある。例えば、楽天市場の「お買い物マラソン」期間中に楽天カードを使えば、ETCの利用分もポイントアップの対象になる場合がある(詳細はキャンペーン内容による)。こうしたタイミングに合わせて高速道路を利用すれば、通常時よりも多くのポイントが貯まる。
ガソリン代もまとめて同じカードで支払う
車関連の支出をETCカードと同じクレジットカードに集約すると、ポイントが一本化されて効率的に貯まる。特にガソリンスタンドの提携カード(apollostationカードなど)であれば、給油代と高速料金の両方でポイントが貯まり、家計管理もしやすくなる。
ETC2.0対応車載器で追加割引を受ける
ETC2.0対応の車載器を搭載していると、圏央道の料金が割引になるなど、通常のETCにはない特典が受けられる。車載器の入替を検討している方は、ETC2.0対応機種を選んでおくと将来的なメリットが期待できる。
ETCカードを持つなら車載器の準備も忘れずに
ETCカードを作ったとしても、車にETC車載器が搭載されていなければ利用できない。車載器の購入・取り付けにかかる費用は、本体価格5,000円〜15,000円程度+セットアップ費用3,000円程度が目安だ。カー用品店やディーラーで購入・取り付けができる。
なお、車載器がなくてもETCカードを一般レーンの有人ブースで提示して支払うことは可能だが、ETC割引は適用されないため注意しよう。ETCのメリットを最大限に活かすなら、車載器の導入が前提となる。
車載器そのものは通販でも購入でき、価格帯や機能を比べてから取り付けを依頼するという流れも取れる。前述のETC2.0対応モデルを含め、どんな機種があるのかを一度見ておくと予算の目安が立てやすい。

よくある質問|ETCカードについて
Q. ETCカードだけ欲しい場合、クレジットカードなしで作れる?
クレジットカードなしでもETCカードは作れる。「ETCパーソナルカード」という制度があり、保証金(デポジット)を預託することでクレジットカード不要でETCが利用可能だ。ただし、保証金として平均利用月額の4倍程度を預ける必要があるため、コスト面ではクレジットカード付帯のETCカードのほうが有利なケースが多い。
Q. ETCカードの届くまでの期間は?
クレジットカードと同時申し込みの場合、通常1〜2週間程度で届く。既存のクレジットカードにETCカードを追加する場合も同程度だ。すぐにETCカードが必要な場合は、セゾンカウンターで即日発行が可能なセゾンカードも選択肢になる。
Q. ETCカードを車載器に入れっぱなしにしても大丈夫?
セキュリティ上はおすすめしない。車上荒らしでETCカードが盗まれると不正利用される可能性がある。降車時にはETCカードを車載器から抜いて持ち歩くか、ダッシュボードの見えない場所に保管しよう。また、夏場の車内は高温になるため、カードの変形や故障のリスクもある。
とはいえ、抜いたETCカードを財布に無造作に入れると今度は取り出しにくくなる。ETCカード専用のケースを1つ用意して持ち歩く場所を決めておくと、抜き差しの手間が減って車内への置きっぱなしも防ぎやすい。スキミング防止素材を使ったケースもあるので、不正利用が心配な方はそちらを選ぶ手もある。
Q. レンタカーでETCカードは使える?
自分のETCカードをレンタカーの車載器に差し込めば利用可能。料金はカードの所有者に請求される。ただし、車載器のない車種もあるので、レンタカーを予約する際にETC対応車かどうかを確認しておこう。
Q. ETCカードの有効期限が切れたらどうなる?
ETCカードにはクレジットカードと同様に有効期限がある。期限が近づくと、多くのカード会社は自動的に新しいカードを郵送してくれる。新しいETCカードが届いたら、車載器に差し替えるのを忘れないようにしよう。古いカードは有効期限が切れるとETCゲートを通過できなくなるため、バーが開かず危険な状況になりかねない。
Q. 複数のETCカードを使い分けるメリットは?
仕事とプライベートでETCカードを分けると、経費精算がしやすくなる。個人事業主やフリーランスの方は、事業用のクレジットカードにETCカードを紐づけておけば、確定申告時の経費管理がスムーズだ。また、家族でそれぞれETCカードを持っていれば、誰がいつ高速道路を使ったか明確に分かるメリットもある。
Q. ETCカードを作るのに審査はある?
ETCカード単体の審査はないが、親カードであるクレジットカードの審査に通る必要がある。既にクレジットカードを持っている場合は、追加でETCカードを申し込むだけなので、改めて審査が行われることは基本的にない。新規でクレジットカードとETCカードを同時に申し込む場合は、クレジットカードの審査に通ればETCカードも一緒に発行される。

まとめ|ETCカードは年会費・発行手数料・本体年会費の3つが無料のカードを選ぼう
ETCカードを無料で持つためのポイントをまとめると次の通りだ。
- ETCカード年会費・発行手数料・クレカ本体年会費の3つがすべて無料のカードを選ぶ
- ETC利用分のポイント還元率も確認する(1.0%以上が理想)
- JCB CARD W・Orico Card THE POINT・イオンカードは完全無料でETCカードが持てる
- ETCマイレージサービスに登録してポイントを二重取りしよう
- 深夜割引・休日割引も活用すれば高速料金をさらに節約できる
年に数回でも高速道路を利用するなら、ETCカードは持っておいて損はない。年会費も発行手数料も無料なら維持コストはゼロだ。高速料金の支払いでポイントが貯まり、深夜割引や休日割引で料金そのものも安くなる。さらにETCマイレージサービスに登録すれば二重でポイントが貯まるため、車を持っている方にとってETCカードはまさに必携の一枚と言える。ぜひこの記事を参考に、自分に合ったETCカード付きのクレジットカードを見つけてほしい。

