投資信託の積立をクレジットカードで支払うだけで、毎月ポイントが自動的に貯まる「クレカ積立」。新NISAの広がりもあって、証券会社各社がポイント還元を競い合っている今がまさにチャンスだ。
ただ、証券会社ごとに対応カードも違えば還元率の仕組みも全然違う。「結局どこが一番お得なの?」って迷っている人は多いはず。
この記事では、主要な証券会社のクレカ積立を徹底比較して、月10万円積立した場合に年間でどれだけポイントが貯まるかをシミュレーションしながら解説していく。自分に合った証券会社×カードの組み合わせを見つけてほしい。

クレカ積立とは?仕組みをサクッと解説
クレカ積立とは、証券会社で投資信託を購入する際に、クレジットカードで決済する方法のこと。毎月の積立額に応じてカードのポイントが付与されるのが最大の魅力だ。
通常、投資信託の購入代金を銀行口座から引き落とす場合、ポイントはゼロ。でもクレカ積立なら、同じ金額を積み立てているだけで0.5%〜最大3%超のポイント還元が受けられる。月10万円の積立なら、還元率1%で年間12,000ポイント。何もしなくてもポイントが勝手に貯まっていく仕組みだ。
- クレカ積立の上限は各社とも月10万円(年120万円)
- 新NISAのつみたて投資枠でも利用可能
- 購入日は証券会社ごとに固定(毎月1日や8日など)
- ポイント還元率はカードのグレードや利用条件で変わる
ここで出てくる「つみたて投資枠」など新NISAの用語は、最初につまずきやすいところ。制度の枠組みを先に押さえておくと、この後の比較も読みやすくなる。
主要証券会社のクレカ積立を比較
クレカ積立に対応している主要な証券会社は、SBI証券・楽天証券・マネックス証券・三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)の4社。それぞれの特徴を詳しく見ていこう。
SBI証券 × 三井住友カード
SBI証券のクレカ積立は、三井住友カードグループのカードが対象。カードのグレードによって還元率が大きく変わるのが特徴だ。
三井住友カード(NL)なら年会費無料で還元率0.5%。月10万円の積立で毎月500ポイント、年間6,000ポイントが貯まる。ゴールド(NL)は年会費5,500円(税込)だが、年間100万円のカード利用で翌年以降永年無料になり、還元率は1.0%にアップする。
上位カードのプラチナプリファードは年会費33,000円(税込)で、カード年間利用額が300万円以上なら還元率2.0%。月10万円積立で年間24,000ポイントが貯まる計算だ。ただし、年間利用額が少ないと還元率が下がる仕組みに変更されているため、普段のカード利用額も含めて検討する必要がある。
プラチナプリファードを除く一般カードでは、前年度のカード利用額が年間10万円未満だとクレカ積立のポイント付与率が0%になる場合がある。カードの利用条件は公式サイトで事前に確認しておこう。
楽天証券 × 楽天カード
楽天経済圏を利用している人にとって最有力なのが楽天証券×楽天カードの組み合わせ。楽天カード(年会費無料)で還元率0.5%〜1.0%のポイント還元が受けられる。
還元率はファンドの代行手数料(信託報酬のうち販売会社の取り分)によって変わる。代行手数料が年率0.4%(税込)以上のファンドなら1.0%還元、0.4%未満のファンドなら0.5%還元。人気のeMAXIS SlimシリーズなどのインデックスファンドはほとんどKが0.4%未満なので、基本的には0.5%還元と考えておこう。
楽天ゴールドカード(年会費2,200円・税込)なら0.75%、楽天プレミアムカード(年会費11,000円・税込)なら1.0%に還元率がアップする。
さらに楽天証券では、楽天カードでの積立(月10万円)に加えて楽天キャッシュでの積立(月5万円)も組み合わせ可能。合計月15万円まで積立でき、楽天キャッシュ分も0.5%還元が受けられる。
マネックス証券 × dカード / マネックスカード
マネックス証券では、dカードとマネックスカードの2種類でクレカ積立ができる。特にdカードは注目度が高い。
dカード(年会費無料)での積立は最大1.1%還元。さらにdカード GOLDなら最大で月間の積立額に応じて還元率がアップし、高水準のdポイント還元が受けられる。ドコモユーザーならdポイントの使い道が広いので特に相性がいい。
マネックスカードも年会費が永年無料に改定され、還元率は最大1.1%(月5万円まで)。ただし、カードショッピングの月間利用額が1万円未満だと還元率が0%になるので注意が必要だ。
三菱UFJ eスマート証券 × au PAYカード
旧auカブコム証券の三菱UFJ eスマート証券では、au PAYカードでクレカ積立ができる。
au PAYカード(年会費無料)なら還元率1.0%。年会費無料で1.0%還元は業界でもトップクラスの水準だ。au PAY ゴールドカード(年会費11,000円・税込)なら最大で高い還元率が期待できる。
貯まるのはPontaポイント。au経済圏を活用している人やローソンをよく使う人にとっては使い勝手がいい。

月10万円積立した場合の年間ポイント比較
それぞれの証券会社で月10万円をクレカ積立した場合、年間でどれだけポイントが貯まるかシミュレーションしてみよう。ここでは年会費無料カードで比較する。
| 証券会社 | 対象カード | 還元率 | 年間ポイント |
|---|---|---|---|
| SBI証券 | 三井住友カード(NL) | 0.5% | 6,000pt |
| 楽天証券 | 楽天カード | 0.5% | 6,000pt |
| マネックス証券 | dカード | 最大1.1% | 最大13,200pt |
| 三菱UFJ eスマート証券 | au PAYカード | 1.0% | 12,000pt |
年会費無料カード同士で比較すると、マネックス証券×dカードと三菱UFJ eスマート証券×au PAYカードが高水準。SBI証券と楽天証券は無料カードだと0.5%だが、上位カードを使えば還元率は大きく上がる。
ただ、長い目で見れば結果を左右するのはポイント還元率よりも、何をどれくらい積み立て続けるかという設計のほう。積立の考え方を一冊で整理しておくと、証券会社選びの軸も決めやすくなる。
還元率だけで判断するのではなく、「貯まるポイントを普段使えるか」「カードの年会費を払ってもペイできるか」を総合的に考えることが大切。楽天ポイントをよく使うなら楽天証券、dポイント派ならマネックス証券、Vポイント派ならSBI証券が自然な選択になる。
証券会社の選び方|5つのチェックポイント
クレカ積立の証券会社を選ぶ際に確認しておきたいポイントを5つにまとめた。
1. 普段使っているポイント経済圏はどこか
クレカ積立で貯まるポイントは証券会社ごとに異なる。楽天ポイント・dポイント・Vポイント・Pontaポイントのうち、自分が日常的に使っているポイントが貯まる証券会社を選ぶのが鉄則だ。せっかくポイントが貯まっても、使い道がなければ意味がない。
2. カードの年会費と還元率のバランス
年会費の高いカードほど還元率は高いが、ポイント還元額が年会費を上回らないと本末転倒。たとえばSBI証券のプラチナプリファード(年会費33,000円)で月10万円積立した場合、還元率2.0%なら年間24,000ポイント。積立だけでは年会費をカバーできないので、普段の買い物でもカードを使う前提で検討しよう。
3. ポイント付与の条件をチェック
「還元率〇%」という数字だけ見て飛びつくと、実際には条件未達でポイントがもらえないこともある。特にSBI証券は前年度のカード利用額、マネックス証券は月間利用額によって還元率が変わるので、公式サイトで最新の付与条件を確認しておこう。
4. 投信の品揃えは十分か
クレカ積立で購入できる投資信託のラインナップも大事。SBI証券と楽天証券はファンド数が豊富で、eMAXIS Slimシリーズをはじめとする低コストインデックスファンドが充実している。マネックス証券も品揃えは多い。
5. 投信保有ポイントとの合わせ技
証券会社の中には、投資信託を保有しているだけで毎月ポイントが付与される「投信保有ポイント」制度を設けているところもある。クレカ積立のポイントだけでなく、保有ポイントも合わせて比較すると、トータルの還元率が見えてくる。SBI証券の「投信マイレージ」が代表的だ。
ここまで比べていくと、還元率の差より「毎月いくらを何年続けられるか」のほうが効いてくることに気づくはず。家計とのバランスから考え直したい人は、お金の基礎をまとめた本を1冊読んでおくと判断の土台になる。

タイプ別おすすめ証券会社
楽天経済圏を使っている人 → 楽天証券
楽天市場での買い物や楽天モバイルを使っている人なら、楽天証券×楽天カードが相性抜群。楽天キャッシュも併用すれば月15万円まで積立でき、貯まった楽天ポイントは楽天ペイや楽天市場で無駄なく使える。楽天経済圏のSPU(スーパーポイントアッププログラム)との相乗効果も見込める。
ドコモユーザー・dポイントを貯めている人 → マネックス証券
dカードの積立還元率が高水準で、年会費無料でも十分なポイントが貯まる。dポイントはコンビニや飲食店で使えるほか、d払いとの連携で使い道が幅広い。ドコモユーザーなら通信料金の支払いにも充てられる。
三井住友カードを持っている人 → SBI証券
Vポイントを貯めたい人や、すでに三井住友カードを持っている人はSBI証券。投信マイレージとクレカ積立のポイントを両方もらえるので、長期保有するほどトータルの還元率が上がっていく。Olive(オリーブ)との連携でさらにポイントアップのチャンスもある。
au経済圏を使っている人 → 三菱UFJ eスマート証券
au PAYカードの年会費無料で1.0%還元は、条件なしで受けられるシンプルさが魅力。Pontaポイントはau PAYやローソンで使えるので、au経済圏ユーザーなら自然にポイントが回る。
クレカ積立の始め方|3ステップ
クレカ積立を始めるのはとても簡単。3ステップで完了する。
ステップ1:証券口座を開設する
まだ証券口座を持っていない場合は、希望の証券会社で口座開設を申し込む。オンラインで完結でき、最短で翌営業日には開設できる証券会社も多い。新NISAの口座も同時に申し込めるところがほとんどだ。
ステップ2:対象のクレジットカードを登録する
口座開設後、マイページからクレカ積立の設定画面に進み、対応するクレジットカードを登録する。カードを持っていない場合は、証券会社のサイトから同時に申し込めることが多い。
ステップ3:積立するファンドと金額を設定する
購入したい投資信託と毎月の積立金額を設定すれば完了。あとは毎月自動的にカード決済で積立が行われ、ポイントが貯まっていく。
設定が終わったら、次に気になるのが「NISAとiDeCoをどう併用するか」という話。掛金の考え方や受け取り方まで含めて解説した本もあるので、先に目を通しておくのも手だ。
- クレカ積立の設定締切日は証券会社ごとに異なる(前月の10日〜15日が多い)
- 積立額の変更もマイページから簡単にできる
- ボーナス月の増額設定には対応していない場合がある
Q&A|クレカ積立でよくある質問
Q. クレカ積立で買った投資信託はいつでも売れる?
特定口座やNISA口座で購入した投資信託は、いつでも売却(解約)できる。クレカ積立だからといって拘束期間はない。
Q. 月10万円以上の積立はできない?
クレカ積立の上限は各証券会社とも月10万円。それ以上積み立てたい場合は、銀行引落しや楽天証券の楽天キャッシュ(月5万円追加)など別の方法を組み合わせる必要がある。
Q. 途中でカードを変更したらどうなる?
マイページからカード情報を変更すれば、翌月以降の積立から新しいカードで決済される。ポイントの付与条件はカードによって異なるので、変更前に確認しておこう。
Q. クレカ積立と銀行引落し、どちらがお得?
ポイントが貯まるクレカ積立の方がお得。銀行引落しではポイントが付かないので、同じ金額を積み立てるならクレカ積立一択だ。

まとめ|自分のポイント経済圏で証券会社を選ぼう
クレカ積立は、投資信託の購入代金をクレジットカードで支払うだけでポイントが貯まるお得な仕組み。証券会社選びで迷ったら、自分が普段使っているポイント経済圏に合った証券会社を選ぶのが正解だ。
年会費無料のカードでも十分なポイント還元が受けられるので、まずは少額から始めてみるのがいい。月1万円からでもクレカ積立は利用できるので、投資デビューのきっかけにもなる。
なお、各社の還元率やポイント付与条件は改定されることがあるため、申し込み前には必ずSBI証券公式サイトや楽天証券公式サイト、マネックス証券公式サイトで最新情報を確認してほしい。
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